新規で電話回線を申し込んで電話を利用するまでに、工事を行う必要があります。しかし、初めて電話回線を引くときにはどんな工事を行うのか分からない方もいると思います。
電話回線の工事は回線の種類によって作業内容が異なります。そこでここからは、新規で電話回線を引くときに行う工事の内容についてご紹介します。
- 1、新規電話回線の設置工事!工事内容をご紹介
- 2まとめ
1-1、アナログ回線を設置する場合の工事
1-2、電話回線を使ったIP電話を設置する場合の工事
1-3、光回線を設置する場合の工事
新規電話回線の設置工事!工事内容をご紹介
ここからは新規で電話回線を引くときの工事内容をご紹介していきます。
アナログ回線を設置する場合の工事
電話回線の種類の1つに「アナログ回線」があります。アナログ回線は銅線を使用して音声を送受信する電話回線です。アナログ回線は昔から使用されている電話回線で、災害に強い電話回線として再注目されています。
電話機が停電しても利用できるタイプ(バッテリーが内蔵されているタイプなど)であれば、アナログ回線は停電時にも固定電話が利用できるので災害時に重宝する回線です。ただ、通信局からの距離が遠い場合にはノイズが入りやすいという特徴もあります。アナログ回線は銅線を使用して音声を送受信するため、電話線が設置されていない場合には回線を繋げる工事が必要です。
アナログ回線は以下のような配線ルートを経由しています。
- 電話網
- 引込線
- 保安器
- 屋内配線
- 差し込み口
- 電話機
地域ごとに電話網が張り巡らされており、電話網から引込線によって各家庭に電話線を引きます。すでに電話線が引かれている場合には、新規での工事は必要がありません。
電話回線を引き込むときには屋外工事と屋内工事があります。屋外工事は建物まで電話回線を引き込む工事のことで屋内工事は引き込んだ電話回線を電話機まで引き込む工事のことを言います。
ビルやマンションの場合は各部屋に電話回線を引き込む必要があるため、工事に時間がかかる場合もあります。電話線がすでに引かれている建物も多くあるためあらかじめ確認しておく必要があります。
電話回線を使ったIP電話を設置する場合の工事
電話回線の種類には「IP電話」があります。IP電話はインターネットを経由して通話する回線で、音声をデジタル化して送受信します。IP電話はインターネットの普及とともに広まった回線で、利用しやすい回線であると同時に災害や停電には弱いという一面もある電話回線です。
また、IP電話はインターネットを活用していることから通信環境によってはノイズが入ったり、ひどい時には電話が切れてしまうこともあります。
ただし、IP電話は通話料金が安いというメリットがあります。距離に関係なく一律で全国3分8円前後(提供会社によって若干変わります)で通話が可能です。遠方への通話が多い方やお仕事での利用を考えてる方にはオススメです。
IP電話はインターネットを利用して音声を送受信する仕組みです。そのため、インターネット環境を整える必要があります。具体的には電話回線を使ったIP電話を利用するには以下の準備が必要です。
- 電話回線
- インターネット環境(ADSL)
- ADSLモデム
- ターミナルアダプタ
- 電話機
建物に電話回線環境がない場合には、インターネットを整備するには電話工事が必要で、契約者の状況によって工事内容が変わります。電話回線環境がすでに整っている場合には、工事が簡素化されることもあります。
光回線を設置する場合の工事
電話回線の種類には「光回線」があります。光回線は光ファイバーを使って通信を行う回線で、音声を光による点滅信号で通信する回線です。光ファイバーを使う回線なので、今までの回線より高速で多くのデータを通信できるという特徴があります。インターネットの普及とともに光回線が普及し始めていますが、今後はさらに光回線を利用するユーザーが増えていくことが予想されています。
光回線は光ファイバーを利用して音声を光に乗せて送受信する仕組みです。そのため、光ファイバーを利用できる環境が必要で、光回線を利用するには以下のような仕組みが必要です。
- 光ケーブル
- 引込線
- 保安器
- 光コンセント
- ルーター
- 電話機
光回線を利用するには、光ケーブルを引き込んだり光コンセントを設置する工事が必要になります。光ケーブルの引き込みにエアコンダクトなどを利用しますが、ない場合には配線用の穴をあけることがあります。
一方で建物内に既に光回線が引かれている場合には工事が必要ない場合もあります。事前に工事の必要があるか確認しておきましょう。
まとめ
ここまでで電話回線を新規で引くときの工事内容についてご紹介しました。電話回線の工事は電話回線の種類によって工事内容が変わります。また、電話回線を引く建物が回線を引いているか、インターネット・光回線を引いているかによって工事が必要か不必要かが決まります。
新規で電話回線を引くときには、電話回線の種類を確認して建物の設備を調べてから工事を行うようにしましょう。